2014/08/25

「道徳の評価」は喫緊の課題

道徳の教科化が一気に進められている。
道徳教育にはイデオロギー的な面など様々な問題があるが、モラルやマナーなど道徳的なことを学校教育で身につけることそのものに異論を持つ人は少ないだろう。
それよりも私は、道徳教育の喫緊の課題は「評価」であると思う。
道徳性というものがあるとして、それが授業によって高まるという見通しがあるとして、その道徳性を証明するために、なにをもって評価とするのか??
これに明確に答えられなければ「授業」とは言えないのではないか?
評価できなくても、とりあえず時数をやっとけばいいというのなら話は別だけど。

「評価」がもしできるとしたら、次に、指導の重点についても検討すべき余地ができる。
道徳には「内容項目」というものが学習指導要領では指定されている。
これを、はじからはじまで、丁寧に、同じ時間授業で扱う必要があるのか?

たとえば「整理整頓」については非の打ち所がないくらいすばらしい実態だったとする。
その実態がもし「評価」でき、十分だと判定したとするならば、その場合「整理整頓」は軽く扱って、「思いやり」に多くの時間をかけることができるのではないか。
「評価ができる」ならば、指導の軽重を考えることにも自然とつながってくるはずだ。

それに、そもそも、道徳の内容項目で「整理整頓」と「思いやり」が同じ比重だとは私にはどうしても思えない。
多少整理整頓ができなくたって、人に対する思いやりを持っている人の方がよっぽど道徳性が高いとは言えないのか? 
これは私の価値観にすぎないだろうか?
そのへん、道徳に詳しい人、教えてください。