2015/09/21

これを好むものは、これを楽しむものにしかず。

今日の生徒祭で三年生の様子を見て感心したことは、「勝ち負け」にちっとも頓着していないということだ。
うちの生徒祭は、毎年、来場者から、どのグループが一番良かったか投票してもらうシステムになっている。その順位に一喜一憂している姿が見られるのが、恒例となっていた。
しかし今年は、その順位発表にほとんど反応がなかった。勝ち負けなんていうものよりも、純粋に楽しんでいたのだろう。
多くの実行委員も、生徒祭の期間中、「楽しんでやりましょう」と生徒たちに伝えていた。それは意図的なものではない。「勝ち負け」よりも「楽しむ」というのは、多くの生徒にとって共感できる価値観となっているのだろう。
かつて(何年前だ?〕勝ち負けが絡むような取り組みで「楽しもう」とおおっぴらにいうのは、やや憚られていた風潮もあった。しかし今は違う。相対的な位置付けや評価よりも、自分たちの充実感に価値が置かれるようになってきている。そういう「絶対評価」がすっかり定着してきたとも言えるのだろうか?
それに良し悪しはあろうが「これを楽しむものにしかず」という真理は、古来から、人生を豊かに生きるための知恵であることは間違いない。