2015/09/21

紙の本はクリティカルな読みに適している?

今日の授業で、ちょっとびっくりした場面があった。
あるグループの生徒たちが、複数の万葉集の本を見合いながらああだこうだと話し合っている。
「この訳は意味分からない」
「この解説は書いている人の思い入れを言っているだけの気がする。いまいち納得できない」
などと、自然と比べ読みをして、複数の解説本の表現を吟味しあっているではないか。
これがネットの調べだったら、すぐにコピペしておしまいにしてしまいそうな気がする。これが教師の解説を聞くだけの授業なら、そもそもクリティカルに聞こうという構えさえもたないだろう。
やはり紙だから、本だからこそ、それも、硬軟取り混ぜた本が揃っているからこそ、クリティカルに読むことが自然とできたのではないか?
司書さんが、土日に、この授業のために、あらゆるところから資料をかき集めてくださったことの真価に、私自身が気づくことができてよかった。