2013/12/15

発問の研究とは「いちばん最初に思ったこと」を思い出すことから

「大人になるということは、いちばん最初に思ったことを口にしないこと。」(みうらじゅん)という言葉に出会った。
ということは、こどもの発想に気づくためには、自分が「最初に思ったこと」を丁寧にすくいとることだ。

実習生の授業の発問などで、どうしてこんな小難しい投げ掛けをするのだろうかと首をかしげてしまうことがよくある。
「メロスにとって友情とは何なのだろうか?」
「……の意義を考えよう」など。
そういう「問い」の持ち方を、子どもはまずしないだろうなあと思うような言葉を、先生が平気で投げかけてしまう。そしてそういうカッコイイ言い回しをしていることで「授業らしく」見せかけているだけなのだ。とっても「大人」な配慮。「大人」な授業だ。

もっと、子どもが教材に初めて出会ったときのような「つぶやき」を教師がすくい取れないものだろうか?

たとえば、「メロスみたいな人は好き?」とか、「セリヌンティウスから見てメロスってどんな人なんだろうね」とか投げかけてみればいいのに・。
そういう問いを切り口に、根拠や解釈を出し合えば「メロスにとっての友情」などにつながっていくと思うんだけどなあ。