2015/08/10

話題に論理がくっついてくる〜絵日記を論理的に書かせる愚〜

論理的に話したい、書かせたい場合は、論理的な文章が引き出されるような話題、テーマを設定することが最大のポイントだ。
授業で往々にして見落としがちなことは、論理的な文章の「形式」はしっかりと教えているんだけど、それを活用する「内容」、つまり話題、テーマの選択がいまいちで、そんなテーマじゃあ、論理的なものにならないよ、というようなものとなっているということだ。
例えば、「論理的な文章」で「夏休みの絵日記」を書くことはできるだろうか、できるかもしれないけど、それはかなり無理があるテーマじゃないかな。論理的にする必要性が感じられないし、論理を積み上げるというよりも、時系列的に、描写的に書く、物語という文体が似つかわしい。
こういう例に限らず、全ての表現は、形式と内容が密接不可分なものとして考えるべきだ、(考えてみれば当たり前なことだ。何かの「メッセージ」を伝えたいために「形式(文体)」を選択するのが自然な表現行為の流れなのだろう)だから、「論理的な文章」という形式を教えたいという場合は、どういうテーマだったら論理的な表現が必要感と必然性をもって引き出されるかということこそ、まず第一に教師は考えるべきなのだろうし、そのテーマの設定にこそ教師のセンスが求められる。
(ここでは「論理的」を例に挙げたけど、談話でも、他の文体でも全く同じだ)