2015/02/08

ワザを説明する

昨日の修論発表で個人的に一番面白かったのは、「ワザを説明する」という実践だった。
小学五年生が、剣玉の大皿に乗せる方法を他の人に説明する文章を記述する。
構え、動作の開始、そして完成と、三つに区切らせて書く。
もちろん、事前に剣玉を与え、さんざん遊んだ後に、課題に取り組んでいく。
明確に伝えられるように、だらだらとした文章を一文一義で区切って書き直すというテクニカルライティングの基本を学んだり、スポーツオノマトペの活用なども学んでいく。なにより、「わざ」という自分の身体感覚を、言葉を媒介に、意識的に伝えていくという、大人でも難しい課題に挑戦させている。これぞ体験と知識をつなぐ「言語活動」といえるような実践だった。
この実践は、例えば中学校では、後輩に部活のワザを伝えるときなどの学習として活用することができるだろう。保健体育のダンスの学習とコラボしても面白い。
早速参考文献もゲット。岸先生はテクニカルライティングの第一人者だそうだ。
岸学『説明文理解の心理学』

これは読み応えがありそう。