2014/11/01

研究授業の協議会をこう変えてみた

研究授業の成否は、じつは授業の善し悪しはあまり問題ではない。協議会がいかにクリエイティブになるかだ。
そこで、今回の公開研では、協議会のスタイルを少し変えてみた。
講師の先生や国語科スタッフと相談して、協議会を思い切って双方向、共同的な意味生成に向かうようにアレンジした。
次のようにした
※事前に参観者に質問カードを配布し、お昼休みまでに書いてもらう。
(質問カードには、授業への質問と、協議会で取り上げて欲しいキーワードを書いてもらった。さらに、私の授業では、「授業に関するよくある質問集」を配布し、細々とした質問や、授業での基本的な考えについて事前に紙上でおこたえした。)
※4〜5人グループでアイランド型で座る。テーブルには大きなホワイトボードがセットされている。
流れ(全90分)
1 授業者、国語科スタッフ、助言者の紹介
2 各授業者より
(質問への答えをここで授業者から言ってしまう。本時の展開までの学習の経過を説明した)
3 授業についての意見交流
交流Ⅰ(20分)
それぞれの授業についてキャッチコピーで表すと?
4人グループで自己紹介も兼ねつつ、自分が見た授業の印象、感想を交流し合い、それらをキャッチコピーとしてまとめていく。
(これが簡単なようでなかなか難しい。が、授業への様々なまなざしを共有し合えるようになる。早くもここでわいわいと盛り上がる)
グループ代表者がホワイトボードを提示しながら全体へ説明。
交流Ⅱ(20分→全体10分)
「思考・判断・表現の力を育てる授業作り」について
 ・授業の中で子どもの学びが生まれた瞬間
 ・教師の支援や授業作りの工夫について
 ・国語科の授業における「思考・判断・表現の力」との関連
など、事前の質問カードに書かれたキーワードなども取り上げてフリーディスカッション。
授業者や他の国語科スタッフは各テーブルをぐるぐる回り、その場の話し合いに随時飛び込み参加をする。
交流で出た意見は全体でシェア。
そこからグループのフェーズから全体交流へと移行していく。
ファシリテーターである司会者は、視点を狭め、それを深めるていく。
今回はそれが『思考をどう深めるか?」とか「それをどう評価するか」「言語活動について」だった。
5 助言者の先生より(20分)
助言者の先生からのコメント
助言者の先生も、グループに入って聞いているので、この時点では上から目線でのたまわるという感じではなくなってくる。
ともにディスカッションをして見えてきたことや、それを俯瞰しつつ新たな視点を提示するお話や、協議会ではなかなか言いにくかったようなクリティカルな視点での授業のご批評をここでしていただいた。
やってみると分かるが、グループの話し合いで20分というのは本当にあっという間。一人一人が思いを話し出すと、もっと話し合いたい!という感じになってくる。
グループには学生さんや現職の先生、大学の先生、司書、指導主事や教育関係の民間の方などさまざまな方が参加されているので、それぞれの視点で授業をどう意味づけたのか、子どもの学びをどう見とったのかを共有することができ、この協議会がとても面白い時間になったと思う。