2015/05/20

今年もカオスな自主研究

今日から「自主研究」が本格的にスタートした。「自主研究」とは各自が好きなことを好きなだけ研究する(調べたり、作ったりなど)総合の取り組み。何を取り組むかというテーマの制約、制限は一切ない。その生徒から出されたテーマを、大まかな括りでグループ分けして教員が支援をしている。
私の担当は去年と変わらず「暮らしと文化」。いわゆる一つの、他のアカデミックなカテゴリーにはなかなかはまりにくいアウトローたち?が集うグループだ。
去年と引き続きの三年生と、二年生の新入りが集まり、総勢30名越えの大所帯。
たとえば、こんなテーマで研究をする二年生たちが集まってきた。
・都営バスの進む道
・文房具デザインの秘密
・秩父の魅力に迫る
・マナーについて
・地下空間における緊急時対応ハザードマップ
・少子高齢化社会の問題点
・今、日本の女子は何を求めているのか
・人類滅亡はいつなのか?
・トランプのルーツ、そしてゲームに勝つ方法。
・海外セレブから見る効果的な「イメチェン」の方法
 今年の自主研究の指導もやりがいがありすぎで困っている。

研究は「自分で回してナンボ」
今日の自主研究では、新入りの二年生が説明する研究テーマに対して、古参の三年生がその研究のアドバイスをするというグループワークを行った。
・この研究のゴールはどうするつもり?
・アンケート採ってみるといいよ!
・やっぱり現地に行ってインタビューしてみたら?
・このテーマだと、資料が集まるか不安だね。他のアイディアは?
・資料集めただけじゃダメ。自分で考えたことも何か提案できるといいね。
 
いっちょまえなもんである。三年生。
去年、私がコメントしたことをそのまま二年生の後輩に伝えている??
ともあれ、去年の自主研究の一年間で、かれらは、いっぱしの「研究者」に育っている。
それで、どんな研究テーマに対しても、いっぱしのコメントを言えるくらいにまでは成長することができている。
どんなテーマでも、つたない研究でも、自分にとって切実だったり愛着を持った研究テーマのものであれば、結果はどうあれ「研究者」としての「目」が育っていくものなのかもしれない。これがやらされた「課題レポート」ではこうはいかないだろう。
研究は自分でやってみて体得していくもの。理屈だけを聞いていても身につかない。
とにかく研究は「自分で回してナンボ」なんだと感じ入った次第である。