2015/05/16

小学校の漢字指導は「活字」を目指し、「活字」は手書きを目指す、 あるいは教育界における「ポップ体」の蔓延について

点画や、はね、はらいの細部までにこだわるマニアックすぎる漢字指導は、つまりは機械的な「活字」を目指そうという志向に貫かれている。
あそこまでいくとそれは「文字指導」ではなく「図形指導」「デザイン指導」に近い。「教科書体」にできるだけ近づくように、それを逸脱する文字は極力排除される。(テストでバツにされる)
しかし、面白いのは、ICTが発達し、字体(フォント)も重要なデザインの一つであるという認識が共有された結果、手書きに近いフォントも様々に生まれ、親しまれてきているという事実だ。(「手書きフォント」っていうのもあるし。
つまり、ICTの発展により、フォントは、機械的な字体から手書きのバリエーションの豊かさへと志向しつつある。
例えば、教育界で不動の人気を誇る「ポップ体」。あの字に酷似した字を漢字テストで書いたら、おそらくバツが続出するだろう。しかし、教師は素知らぬ顔で「ポップ体」を使い続けている。その矛盾をどう感じているのだろうか。それを私は知りたい。