2014/07/21

得意分野、不得意分野の三法則

得意分野の三法則

第一法則
自分が「得意分野」であると感じることについて、他の人の実践や研究内容を見るときには、自分のそれとの「差異」に目が向きがちである。

第二法則
従って、「得意分野」に関する追究は、「得意分野」であると自覚すればするほど、ひたすら微細に、瑣末に、差異を強調したくなる傾向が認められる。

第三法則
さらに、その傾向が顕著になると、常人には理解し難いほどに「得意分野」への視野が狭くなり、独善に走る危険性が認められる。
それを克服するためには、「差異の中の共通点」の価値を積極的に認識することにある。

不得意分野の三法則
第一法則
自分が「不得意分野」であると感じることについて、他の人の実践や研究内容を見るときには、自分の既有知識や経験との「共通点」に目が向きがちである。

第二法則
従って、「不得意分野」に関する追究は、「不得意分野」であると自覚すればするほど、自分の知識や経験との共通点という指標からのみ、その価値を認めようとする傾向が認められる。

第三法則
さらに、その傾向が顕著になると、自分の狭い知識や経験という物差しでしか、他の不得意分野の価値や意味を学びとることができない危険性が認められる。
それを克服するためには、自分の文脈に置き換えて理解するだけでなく、その分野の持つ世界や、それが語られる文脈そのものを理解しようと努めることにある。