2015/07/03

「だめだし」の先へ

今日は教育実習最終日。最後の授業が精錬実習となった。
実習生にとってこれまでのベストの授業だったと思う。たった12時間(6×2クラス)の授業でも、ここまで変わるのかという成長が見られ驚かされた。
ただ、指導者の私としては反省点もある。もっとこうすれば良かったという思いは、実習生よりも、なまじ色々なことが見えてしまう私のほうが多い。
一番うかつだったのは「だめだし」の指示だけして、その意図や取り組み方について考えを向かわせることができなかったと言うこと。
たとえば授業で生徒に、活動に取り組む前に、前もって「……はいけませんからね」という説明をしていた。こうしてつまずきがちなポイントについて、あらか じめ注意しておくように伝えるという点では意味のあるコメントだったんだけど「……をしないで、じゃあどうすればいいのか」とか「……をしないように、ど う気をつければいいのか」「どう取り組めばいいのか」という点にまで、子どもたちの注意や意識を仕向けることができなかった。そのため、実際の子どもたち の動きに戸惑いが見られた。
この失敗の原因ははっきりしている。私自身の実習生への指導が「だめだし」中心だったからだ。実習生の一挙手一投足(というほどでもないけど)に、「…… に気をつけて」「……はまずいから……」「……はしないように」というような「だめだし」をしていた。が、「ならばどうすればいいのか」「どう取り組めば 良いのか」という意識に実習生を向かわせるところまではフォローできていなかった。
そういう指導の反映として、生徒に向けても「……はいけませんからね」という言いっ放しのコメントになってしまったのだろう。
「……はいけませんからね。そのかわりに……」とか
「……はいけませんからね。なぜだと思う?」
「……はいけませんからね。じゃあどうすればいいと思う?」
のように、かりに「だめだし」をするなら、その先へと意識が向かうような声かけをするべきであった。