2015/07/10

比喩的思考は論理を超える

校内では研究推進委員のメンバーの一員だ。毎週行われる研推委員会が面白くて仕方がない。
そのメンバーに、天才的に比喩が上手な先生がいる。どんな込み入った事象もひとことで「ぽっ」と比喩で置き換え、目の前に対象化して見せてくくれる。
たとえば、習得と活用の関係(本当はもうちょっと複雑なのなんだけど)を、
「ハサミの使い方を学ぶ」のと、「実際に何かを切るときにハサミを使う」ことの関係で置き換える。
自動車教習所の「学科と路上」のメタファーでイメージする。
武道の「稽古と試合」のように。
こうして並べてみると、だから?っていう感じかもしれないけど、絶妙なタイミングで、絶妙なメタファーが飛び出すと、快刀乱麻、一気にイメージを共有することができる。
授業の良し悪しはこうたとえる。
「美味しい料理か、栄養のある料理か」
栄養は学力。美味しさは意欲関心。
いくら美味しい料理でも、おやつみたいなのばっかり食べるのはだめ。
いくら栄養が豊富でもドックフードのようなものは食べられない。
こんな風にうまくメタファーで言い換えると、全体の構成や関係性をくっきりと浮かび上がらせることができる。
メタファーの破壊力は、言葉を尽くす論理の力以上だと思う。