2013/02/12

学校で学ぶべき、「基礎・基本」とは何か?


学校で学ぶこととは何か?
思いっきりシンプルに考えると、
学校に行かなかったらできなかった
……ができるようになる。
……がわかる。
……を体験する。
こと。

学校に行かなくても、これらのことができるようになったら、どうする?

これからの学校教育は、実生活で生かすことのできる力を学ぶようにシフトしていくという。
その実生活で生かすことのできる力が、実生活の中だけでも十分学べるとしたら……
学校は何をすればいいのか?

学校で最低限押さえるべき、基礎・基本とは何か?
国語科の場合で考えてみたい。

手紙に書く「拝啓」と「前略」の違いとか、そういうのが学校で学ぶべき基礎・基本だとは全く思わない。
学校で学ばなくても、社会でいくらでも学べることではないのか?
知らなかったらちょっと恥をかくくらいだろう。
ネットでいくらでも知識は得ることができる。
では、何をこそ、学ぶべきなのだろうか?

「基礎・基本」を問い直したい。
「基礎・基本」とは(斎藤孝流に言えば)相撲の「四股」のようなもの。
一生にわたって極めていくべき学習内容であると思う。
相撲の入門者だろうが、横綱であろうが、「四股」という基本は外すことができない。

基礎ほど難しいものはない。基礎ほど奥が深いものはない。
どこまで行っても「習得」できず、どこまでも極めることができる。

国語科で押さえるべき「基礎・基本」とは何だろうか?

〈読み・書くこと〉
・自分にしか書けないことを、誰が読んでもわかるように書くこと
・読み手の立場に立って書く、書き手の立場に立って読むこと
・自分に問いかけながら読むこと、自問自答しながら読むこと
・先入観を捨てて読むこと、先入観を自覚しながら読むこと
・心にイメージを描きながら読み味わうこと

〈話す・聞くこと〉
・聞き手を意識して話すこと
・会話の奥にある心を受け止め、心の声を聴こうとすること。

・ことばの力を信じること
・ことばの感覚を研ぎすまし、ことばを学び続けていくこと。